常石グループ

2025.12.24

フィリピン
マングローブの植樹活動を通じて、
自然本来の生態系を守っていく

植樹を続け
成長を記録する

常石グループでは、フィリピン・セブ島 バランバンにある造船拠点の周辺で、沿岸部の生態系保護を目的としたマングローブの植樹を行っています。この取り組みは現地法人のTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.の従業員が中心となって、2011年から現在まで毎年継続的に行っており、これまでの活動で沿岸部には約9万本のマングローブが植樹されました。

 

活動を始めてから約15年、このたび私たちはこれまで植えてきたマングローブの根付き状況を確認するため、現地で調査を行いました。セブ島内の複数の植樹ポイントを、日本の調査会社と共に訪れ、マングローブの種類、個々の成長の度合い、エリアごとの密生状況などを丁寧に確認しました。

 

調査の結果、期待どおりの生育をしているエリアもある一方で、台風など気象災害の影響で繁茂が十分でないケースも見受けられ、長期的な視点での植樹活動の難しさと重要性を改めて認識しました。今後はこの調査結果を踏まえ、植樹や管理計画に反映させることで、マングローブ林の成長をさらに促進していきます。

植樹されたマングローブの苗木

グループ全体へ広がる
環境保護への取り組み

フィリピンで非鉄金属やE-waste(電気電子機器廃棄物)の再資源化を展開するCYCLE TREND INDUSTRIES PHILIPPINES INC. (CTI Phils.)でも、2025年に社員がマングローブを植樹しました。同社は電子部品などから回収した様々な資源を選別、加工してサプライチェーン上流に供給する事業を行なっており、持続可能な社会への貢献を目指しています。

 

今年の活動では、CTI Phils.社員8名を含む同じ工業団地の27社・350人が参加し、海岸沿いに2,025本のマングローブを植樹しました。今後も環境保護につながるボランティア活動を積極的に取り組んでいきます。

CTI Phils.のマングローブ植樹活動の様子

マングローブの役割と
現場参加を通じた環境保護

マングローブは他の植物と比べて丈夫な葉を持ち、二酸化炭素の吸収量や土壌の炭素固定量が多いため、地球温暖化対策への貢献も大きく期待されています。また、複雑に成長する根(支柱根)により、多様な生物が生息できる干潟の生態系を生み出すほか、高波による海岸侵食を防ぐ貴重な防波堤の役割を果たしてくれるため、生態系の保護において最適な植物なのです。

 

自ら植え、事業と環境について皆で考える。

 

ものづくりに関わる常石グループは、各事業において二酸化炭素排出量の削減に取り組むと共に、地域・社会を起点としたさまざまな環境保護活動を通じて、豊かな自然を次代に引き継いでいきたいと考えています。