常石造船と広島大学大学院工学研究科との産学連携10周年~新造船の付加価値高める応用技術を多数生み出す

2014年5月8日

常石造船

[技術・開発]

常石造船と広島大学大学院工学研究科との産学連携10周年~新造船の付加価値高める応用技術を多数生み出す

常石造船・広島大学共同研究報告会の様子

常石造船株式会社(本社:広島県福山市)は2014年4月30日、広島大学大学院工学研究科と2013年度の共同研究に関する報告会を本社常石工場で開催しました。この共同研究は2004年6月、船舶設計や環境保全の技術開発を目的に包括的研究協力協定を締結して以来10年継続しており、これまでに多くの研究成果が新造船の環境性能、推進性能、安全性などの付加価値向上を実現しています。

・常石造船株式会社
http://www.tsuneishi.co.jp

常石造船と広島大学は、性能、構造、艤装、環境の4つの分野で研究活動を進めています。研究したテーマは、10年間に延べ57件。広島大学の110メートル模型実験水槽をはじめ、風圧抵抗を測定する風洞実験装置やCFDシミュレーション計算ツールなどの実験装置と設備をフル活用。流体力学や構造力学、海洋など船舶に関連の深い分野を中心に、建築、人間工学など延べ22人の教授陣が、常石造船のスタッフとともに研究活動に参加しました。

研究の成果は、波浪抵抗を少なく燃費向上を実現する船首形状や、風圧抵抗を低減する居住区の隅切り形状や付加物の開発につながりました。そのほかにも、主機のエネルギーを効率的に推進力に変える高効率かつ省エネに貢献するプロペラと舵の設計や、トポロジー最適化手法(最適形状設計手法)を使用して強度を高め安全性に優れる船殻構造なども開発し、常石造船などグループの建造船に順次導入しています。さらに、アンカーチェーンの振動による共振現象を研究した論文が、公益社団法人日本船舶海洋工学会の2012年度論文賞を受賞するなど、応用技術のみならず海事分野の学術振興にも貢献しています。

近年の船員の労働環境の向上に対する関心の高まりを受けて、居住区内の騒音や空調に関する研究のほか、生産現場における効率的で安全な建造方法など、研究分野を広げて活動を進める計画です。これまでの研究成果をもとに従来の造船業界にない斬新なアイデアの実現を目指しています。

広島大学と常石造船の包括的研究協力体制の運営管理を担う、広島大学大学院 工学研究院安川宏紀教授は、「10年の間に、常石造船の研究ニーズと広島大学の研究機能を持ち寄り、担当者同士が議論し密に連携を続けてきたことで、多くの研究成果を生み出すことができた。今後は、大学の大きな使命の一つでもある教育機関としての機能を常石造船の人材育成に役立ててもらいたい。さらに、グローバルに展開する常石造船の事業に沿って海外の研究機関との連携など、新たな刺激や視点を取り入れ一層この協力体制を構築したい。」常石造船 設計本部 商品企画部 次長 施建剛は、「常石造船と広島大学との共同研究の成果の多くが建造船に採用され、省エネ船の実現など顧客価値向上に貢献しています。造船業界をリードする新技術をいち早く投入し、厳しいグローバル競争のなかで商品の優位性を確立していきたい」と話しています。

<常石造船株式会社の会社概要>
創業から111周年を迎えた造船・海運業を中心に事業展開するツネイシホールディングスの中核会社で、国内の本社工場(常石)とフィリピン、中国の海外2工場を展開し、3万トン~18万トン級のばら積み貨物船を中心に年間60隻程度を建造する。
■代表取締役社長:川本 隆夫
■事業内容:船舶の建造、修繕
■創業:1917年(大正6年)7月
■資本金:1億円
■従業員:約760人(2013年12月末時点)
■事業拠点:本社工場(広島県福山市)
■URL:http://www.tsuneishi.co.jp/
■造船事業関連会社:
 TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.(フィリピン・セブ島)
 http://www.thici.com/
 常石集団(舟山)造船有限公司(中国・浙江省)
 http://www.tsuneishi-zs.com/

- 本件に関するお問い合わせ先 -
ツネイシホールディングス株式会社
マーケティングコミュニケーション部
pr@tsuneishi.com
本社福山市  TEL:084-987-4915
東京オフィス TEL:03-3264-7733

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