新型居住区CREDOS(クレドス)の発表

2008年1月15日

常石造船

  ツネイシホールディングス株式会社常石造船カンパニー(本社:広島県福山市沼隈町常石1083、社長執行役員:神原勝成)は、中型貨物船用の新型居住区「CREDOS(クレドス)」を開発いたしましたので、コンセプトなど概要を発表します。居住区の機能や船員の動線、お客様の声を徹底的に分析することで、【効率や快適性、安全性を集約した機能空間】というコンセプトを導き出し、「ツネイシ」ならではの快適性を実現しました。現在この新しいコンセプトに基づいて、カムサマックス、ハンディマックスサイズとケープサイズのばら積み船の設計を行っています。

(1)背景

 弊社では、貨物船をハルステーション(船倉)、パワーステーション(機関)、リビングステーション(居住区)の3ステーションに分け、それぞれが“ダントツ“な企画を開発しています。そうすることで他社にない独自の貨物船を創りだし、顧客に喜んでいただくと共に、社会に役立つ商品作りに取り組んでいます。その中で、居住区については船員が安全で快適に航海できる空間を供給すべきであるとの発想から、新たなコンセプトで居住区を開発いたしました。

(2)コンセプト:【効率、快適、安全を集約した機能空間】

 お客様からいただいた多くのコメントや船主様のご意見を基に、ニーズの割り出しを行うとともに、船員の国籍や生活環境などを参考に、日常の行動や心理状況などの分析を行いました。その結果、これまでは職住混在空間として理解されていた居住区は、職・住・共用の3種類に分類、整理し、効率性や快適性、安全性について考える必要性があることが分かりました。

(3)特徴

《1》無駄な空間を削減した高い機能性

人の動線を分析し、無駄なスペースを排除すると同時に、開放感を与えるために、従来の天井高2100mmを2400mmに上げました。開放的で機能的な空間を創り出しています。

《2》空間目的にあわせた色彩の採用

廊下や階段にはデッキごとのサインカラーを使用しています。船舶の居住区という閉鎖空間で、今どこにいるのか瞬時に判断できることで、無意識に効率よく安全に動ける空間にするためです。特に緊急時やパニック時の誤認を防ぐ効果があるといわれています。また、階段の1段目のステップを明視度の高い色にすることで注意を促し、転落などを防止します。

部屋には人間が色彩に対して及ぼす生理的、心理的な作用を元にその特性や効果を一部取り入れています。例えばブルーを取り入れた操舵室やオフィスルームには精神を落ち着かせ仕事に集中出来る効果があります。またラウンジルームやスモーキングルームなどのくつろぎを目的とした空間は暖色系でまとめることで体感時間を実際よりも長く感じられる効果があります。海上生活のストレスを和らげ仕事とプライベートにメリハリを持たせる事で快適にすごせる色彩調節を行なっています

《3》照明による空間作り

空間にあわせた照明を配置することで、機能性を高めました。
操舵室や事務室といった職空間では、適度な緊張感と集中力を高める色温度の白みを帯びた光を選択。また、居室や共用空間など落着きと癒しの空間には、温白色を採用しました。同時に部屋の機能にあわせた照度(明るさ)を設定しています。

《4》全居室で、二方向で寝ることが可能〈特許出願中〉

搭載されている全ての居室で、船の進行方向と、進行方向に向いて90度の方向で寝ることができるよう、ベッドとソファーをデザインしました。

船は通常進行方向に対して横に揺れます(ロール)が、荒天時には縦に揺れます(ピッチ)。どちらの方向にも寝ることできるため肉体的負担を軽減できます。これにより大きな快適性を実現し、現在特許出願中です。

これまでは、船長室など大きな部屋に関しては二方向で寝られる配置がされている船もありましたが、全室に配置している船はありません。船員の快適な睡眠環境を提供することが安全な航行の一助になれば、と考えています。

《5》全居室とも、豊富な収納スペースがあります。

これまでは、既成品を組み合わせてつくられていた居室内の家具を、高い天井を活かしたシステム収納にしました。ベッドやソファーの下といったデッドスペースを有効に活用することで、従来の居住区に比べ、収納容量を1.8〜1.9倍に増やしました。

かさばるライフジャケットやイマーションスーツも万が一のときに取り出しやすく、安全性にも配慮したアレンジになっています。また通常はデッドスペースとなる場所を有効活用し、大型トランクが収納できます。

(4)その他:

《1》モックアップによる快適性試験の実施

客室と厨房のモックアップ(実寸大模型)を製作しました。快適性や使いやすさなどを実証試験するとともに、今後のより良い居住区作りのための研究拠点となります。なお、当モックアップはあくまでも実証実験用であり、実際に船舶に搭載されるときには仕様変更などが生じますことを、予めご承知おき願います。

《2》対象船種

現在、カムサマックス、ハンディマックスサイズ、ケープサイズ等のばら積み貨物船に搭載する居住区として設計しております。今後はアフラマックス型タンカーなど、他の船種にも拡大することを考えています。

CREDOS(クレドス)とは

Create Dimension of Spaceからの造語で“空間の面積や規模を創造する”という思いを込めたものです。これまでの常識にとらわれず、長年培ってきたノウハウと技術力を結集し、ツネイシならではの価値を創造していくこと。私たちはその実現に挑み続けます。

CREDOS案内

船長室のモックアップ
船長室のモックアップ
船長室のモックアップ
ラウンジのモックアップ

 

 

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ツネイシホールディングス株式会社
グループ企画室
広報担当:大西、今井
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