常石造船カンパニー2006年度12月期決算 売上高951億円、経常利益90億円を達成 今後5年間で700億円の投資を計画
ツネイシホールディングス株式会社(本社:広島県福山市沼隈町常石1083、代表取締役社長:神原勝成、以下ツネイシHD)常石造船カンパニーの2006年度12月期決算(2006年4月〜12月)は、売上高951億円、経常利益90億円となり、経常利益は9ヵ月決算とはいえ昨年の最高益(92億円)に次ぐ過去2番目に高い数字となりました。売上高の内訳は新造船部門900億円、修繕船部門29億円、その他が22億円となります。
2006年度(2006年4月〜12月)の建造実績は、常石工場15隻(中国秀山工場で建造した大型ブロック5隻分の常石工場での接合工事含む)、多度津工場9隻、フィリピンのツネイシヘビーインダストリーズセブ(THI)の8隻をあわせ合計で32隻(前年度44隻)、竣工量は124万総トン(前年度163万総トン)です。
2006度の新造船の受注契約実績は、米国経済の好況や中国の経済成長などにより、海上荷動量が拡大を続けており、旺盛な船舶需要を背景に、新設計の「原価企画船」(※1)アフラマックスタンカー 17隻、カムサマックス型82BC 30隻、ハンディマックス型58BC 30隻や、自動車運搬船1隻と、3四半期とはいえ過去最高の78隻となりました。2006年12月末現在の受注残隻数は172隻、約726万総トンになっています。
一方で、船舶の安全・環境への意識が高まる中、船舶の構造やバラストタンク塗装などに係わる規則の改定の動きを受け、2006年3月のIACS共同構造規則(CSR)(※2)に続いて、2006年12月までの新塗装基準(PSPC)の適用前の駆け込み受注により、新造船受注量を一層押し上げる結果となりました。
今後5年間で700億円の設備投資
常石造船カンパニーでは、2010年内をメドに国内海外4工場で3ドック、5船台体制を整備し、国内2工場で1000億円、海外2工場各々1000億円の売上高3,000億円体制を実現するため、THIでの新しいドック建設など220億円の投資を含め、海外工場を中心に今後5年間で700億円の投資を計画しています。
当カンパニーは、5万トンから8万トンクラスのばら積貨物船や10万トンクラスの中型タンカーをはじめとする中型船市場での2010年世界トップシェアを目標に、事業規模3,000億円、利益率NO.1の高収益企業をめざしています。韓国や中国に負けない国際競争力を構築するために、コスト競争力をさらに強くすることを最重要課題とし、海外工場の規模拡大に注力し事業を展開しています。
■原価企画船※1
開発・設計段階からマーケティングに基づく船型を開発し、製造現場の工数を明確にし、船にかかるトータルコストが最小になるよう設計しコストを作りこんでいく手法です。現在まで、5万8,000トンばら積み貨物船、8万2,000トンばら積み貨物船、10万トンクラスのアフラマックスタンカーの開発を終えています。
■IACS共同構造規則(CSR)※2
国際船級協会連合(IACS)が堅固な船舶建造を目的に定めたバルク船とタンカーの船体を強化する規則で、2006年4月1日から適用された船体構造基準 (Common Structural Rule)。
― 本件に関するお問合せ先 ―
ツネイシホールディングス株式会社
常石造船カンパニー 経営企画部
広報担当:大西、今井
TEL:084-987-4915 FAX:084-987-1923